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パイロットプロジェクト「Buffered HLL」

作成者: Isabellenhütte|2026/03/26 14:13:30

ベンスハイムで運用開始:2023年11月15日、電動バス向けとして初となる「蓄電ソリューション搭載型急速充電システム」が正式に稼働を開始しました。(画像提供:  ©Adaptive Balancing Power)

 

バス向け蓄電システム搭載型急速回路充電スタンドが本格稼働

産業界および研究機関の5つのパートナーからなるコンソーシアムが進めてきたパイロットプロジェクト「Buffered HLL」が成果を上げ、20231115日、ドイツ・ヘッセン州ベンスハイムにおいて、ゲルシュプレンツタール輸送会社(VGGVerkehrsgesellschaft Gersprenztal mbH) による電動バス向け初の急速充電システムが正式に稼働を開始しました。

この充電ソリューションは「蓄電ユニット」をベースとしており、パンタグラフを通じて必要に応じて迅速に電力を供給することが可能です。計測分野のエキスパートであるイザベレンヒュッテは、新世代のDC電力メータにより、法定計量(計量法)に準拠した正確なエネルギー測定を可能にしました。また、収集されたすべてのデータはクラウド経由で提供されます。

初期テストを経て、20231115日よりベンスハイム・バスステーションにて本格運用がスタートしました。これは、走行距離が課題となる地方都市の公共交通において、電動化を推進するための重要なステップです。蓄電技術の活用により、過度に大きく重く、かつ高コストな車載バッテリーへの依存を回避できるのが大きな特徴です。

ベンスハイム市の環境担当責任者であるニコール・ラウバー・ユング(Nicole Rauber-Jung)氏は次のように述べています。「この重要なプロジェクトがベンスハイムで実現したことを大変嬉しく思います。駅に設置された新しい高性能充電ステーションは、エネルギー供給とモビリティの新たな可能性を切り拓く取り組みの一つです。」

 

フライホイール蓄電による150秒の超急速充電

本システムの中核となるのは、アダプティブ・バランシング・パワー社(Adaptive Balancing Power)のフライホイール型蓄電システムです。エネルギーを一時的に蓄え、必要に応じてパンタグラフを通じてバスへ供給します。

この技術により、乗降時のわずか150秒間で1運行分の充電が完了し、運行スケジュールを一切制限することなく、スムーズな電動化を実現しました。

アダプティブ・バランシング・パワー社のCEOであるヘンドリック・シェーデ・ボーデンシャッツ博士( Dr. Hendrik Schaede-Bodenschatz)は次のように述べています。
「将来のモビリティは、環境負荷が低く、信頼性が高く、実用的である必要があります。当社は、その実現に向けた充電および蓄電技術を開発・提供しています。」

 

高精度計測と先進的な電力制御技術

充電時の電力フローを正確かつ法令に準拠して計測するため、イザベレンヒュッテは新世代のDC電力メータ「IEM-DCR」を開発しました。このコンパクトなメータはさまざまな電力レンジに対応し、以下の項目を測定します。

    • 蓄電システムからバスへの供給電力量
    • 蓄電システムへの流入・流出エネルギー(内部フロー監視用)
    • 系統(グリッド)からの電力量

さらに、計測データは安全にクラウドへ転送され、バス運行会社、電力事業者、充電設備運営者などの各ユーザーにデータを提供します。

イザベレンヒュッテの研究開発責任者であるヤン・マリアン博士(Dr. Jan Marien)は次のように述べています。

「最先端の計測技術の開発こそが、e-モビリティへの転換を可能にします。弊社のDC電力メータは、この転換における安全性、透明性、そして適正な課金を支える『目に見えない立役者』であると言えます。」

キュロコン社(CuroCon GmbH)は、充電インフラと電動バス間の電力制御および通信システムの構築を担っています。同社は、定置型・移動型を問わず、産業システムやエネルギー分野のハイテク自動化および充電インフラにおいて豊富な実績を持つエンジニアリング・サービスプロバイダーです。

 

導入コストの削減

本プロジェクトは、ベルリンを拠点とするライナー・ルモワーヌ研究所(Reiner Lemoine Institute)による科学的支援のもと進められています。同研究所は、VGG社が保有する約100台のバスすべてをバッテリー電気駆動(BEV)へ完全に転換するための調査を行っています。

その結果、すべての路線において中間充電なしで電動化することは難しいものの、フライホイール型蓄電システムを活用した急速充電ステーションを終点16か所に設置することで、他の充電ソリューションと比較して計画コストおよび投資コストを大幅に抑制できることが明らかになりました。

 

他地域への展開を見据えたモデルケース

地方都市におけるモビリティ転換の先駆的な取り組みとして進められている本プロジェクトは、来年の完了後、その成果を他の公共交通ネットワークへと展開していくことを目指しています。

プロジェクトパートナーと関係者

左から:Dr. Hendrik Schäde-Bodenschatz氏(Adaptive Balancing Power)、Martin Wissmüller氏(VGG Verkehrsgesellschaft Gersprenztal)、Michael Wißbach氏(CuroCon)、Dr. Jan Marien氏(Isabellenhütte)、Julian Brendel氏(Reiner Lemoine Institute)、Nicole Rauber-Jung氏(ベンスハイム市議会議員・環境担当責任者)

 

最先端技術がeモビリティへの移行を支援:イザベレンヒュッテのDC電力メータ「IEM-DCR」は、法令に準拠して充電時の電力フローを高精度に測定します。画像:  ©Isabellenhütte Heusler GmbH & Co. KG